2020.02.23

三崎で最高の朝を迎えるための、港に佇む小さなお宿。Bed&Breakfast「ichi」

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三崎で最高の朝を迎えるための、港に佇む小さなお宿。Bed&Breakfast「ichi」

身体にしみいる、至福の朝食

ichi滞在の楽しみは何といっても朝食である。林間学校教師時代に調理に親しんだころちゃんがレシピを考案、焼きものを担当し、祐美さんが副菜と盛りつけを主に担当している。和食と洋食とがあり、宿を予約する際にどちらかを選ぶことができる。

和食のメインはお魚で、今日はマグロの照り焼き。

香ばしいタレがしっかりとしたマグロの身によく絡んでご飯を食べる手が止まらない。基本はマグロだが、ころちゃんが釣ってくる季節の魚を用いることもある。秋はイナダ、春秋冬はヒラスズキ、夏は魚がすくないのだそう。

土鍋で炊いたご飯と、毎年自ら仕込む味噌でつくった味噌汁はおかわり自由。

副菜には母から引き継いだぬか床の漬物を添える。「実家に帰ってきたときに食べるようなご飯」がコンセプト。

洋食の予約が入ると、三崎で人気のパン屋・充麦から丸パンを仕入れて、当日の朝にふっくらと焼き上げる。お子さまにはやわらかいパンを用意する。

彩り豊かな野菜をはじめとする朝食の食材は、なるべく三崎で手に入るものを使うようにしている。魚が釣れたときは、ムニエルにして出すことも。連泊するゲストは和食・洋食どちらも楽しまれることが多いのだとか。

三崎に滞在するということ

私自身の話を少し。

東京から片道2時間程度、日帰りで三崎に遊びにきていたとき、このまちの好きな景色は「真っ赤な夕日」だった。

三崎は夜が面白いと聞いて、はじめて泊まったのは1年前。下町でゆっくりまちのひとたちと飲んでから、ゆらゆら散歩をしていると、夜の月に光る三崎港の波がみえてきた。

明日の朝、ichiのすぐそばから見える赤い城ヶ島大橋はきっときれいだろうなと思いながら。かつて船員さんたちが眠った部屋で心地よいぬくもりに包まれ眠りに落ちる。

朝、目がさめると太陽の光がふりそそぎ、海はまた夜とはちがった光をたたえて美しい青の色をしている。階下からは台所仕事の音、お腹がぎゅっと鳴って1階へ降りると、小上がりで楽しげに朝食をとっているファミリーがいる。祐美さんが子どもにご飯のおかわりをよそっている。

散歩へ行くつもりだと話した私に、ころちゃんが海岸に河津桜が咲いていると教えてくれる。朝の海から運ばれてくるあたらしい風が下町をぴゅーっと吹き抜けて気持ち良い。

滞在することでしか見ることのできない三崎の夜と朝の顔がある。宿をお探しの際はぜひichiへ足を運んでみてほしい。ころちゃんと祐美さんの「おかえりなさい」という声が、きっとあなたを出迎えてくれるはずだ。

Information

店舗名:bed&breakfast ichi

所在地:神奈川県三浦市三崎1-15-4

お問合わせ0468-87-0574

受付時間:9:00~21:00

チェックイン:16〜21時

チェックアウト:10時

駐車場:あり

お支払い方法:現金のみ

客室数:4室

ホームページ三浦三崎の宿 bed&breakfast ichi

橘 采花この記事を書いた人橘 采花
1993年生まれ、東京在住。星野リゾートへ就職し竹富島・松本・大町の宿にて接客業を経験したのち、株式会社meguriにて業務改善コンサルティングに携わる。2020年からは音楽ユニットのマネージャーに転身。2018年の「本と屯」訪問をきっかけに、三崎に通いはじめました。好きなものは海、下町の人たち、そして鈴木干物店の七輪で食べるメカジキ干し。

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