2020.11.27

三浦で「トゥクトゥク」をレンタルすれば、「移動の時間」も楽しい旅がはじまる

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三浦で「トゥクトゥク」をレンタルすれば、「移動の時間」も楽しい旅がはじまる

トゥクトゥクという乗り物を知っているだろうか? 乗用車のドアを全て取っ払ったような、車とバイクの”あいのこ”のような、極彩色の三輪オートバイ。タイではポピュラーな市民タクシーとして、街中をビュンビュン走っているらしい。

そんなトゥクトゥクが普通免許で乗れると聞いて、「三浦レンタカー」に伺い、実際に三浦の道を走行! 担当は福村暁、乗車したのは横浜市立大学三浦半島研究会(通称みはんけん)です。

見た目も、トゥクトゥクという名前もかわいい

乗る前から「遊びに来た気分」に

三浦海岸駅から徒歩1分。「三浦レンタカー」に到着すると、早速トゥクトゥクがお出迎え。黄と青のボディに、赤色のライン。丸みを帯びた愛らしい車体は、三つの車輪でバランスを保っている。今からこの車に乗ると考えると、レトロなテーマパークに来たような気分で浮足立ってくる。


それぞれのメーターやレバーがファンシーでステキ

トゥクトゥクはタイで生まれた三輪オートバイ。日本では法律の問題でタクシー利用ができないが、普通自動車運転免許があれば公道で運転できるため、ここでは通常のレンタカーと同様に時間単位での貸出を行っている。

「三浦レンタカー」の根岸さん。トゥクトゥクが似合う。

「観光で三浦に来る人が楽しみにしているのはマグロ丼だったり、三浦海岸や城ヶ島などの大自然だったりします。魅力的な目的地はたくさんありますが、移動も含めて三浦を楽しんでほしいという想いで始めました」
トゥクトゥクと三浦について、グループ会社の根岸さんが語ってくれた。

「トゥクトゥクはほぼ“外”にいるような車で、揺れるし、雨も風も防げないし、不便な乗り物なんですよね(笑)。逆に言えば、自然をダイレクトに感じられる。機能的な価値よりも体験的な価値に重きを置いた乗り物です。初めて工場でトゥクトゥクを見た時に、三浦とマッチすると確信しました。ここから三崎方面に南下していく道には、信号がほとんどありません。海を横目に、畑の匂いに包まれながら、ゆっくり三浦を楽しんでいってほしいです」

「観光一家」の新たな施策

この町で36年間続くレンタカー事業の新たな取り組みとして、2019年に開始されたレントゥクー(レンタルトゥクトゥク)。その発起人でもある根岸さんは、三浦生まれ三浦育ち。家業として観光業を引き継いでいる。

家業のルーツを遡ると昭和30年代。高度経済成長の真っ只中、三浦海岸は東京近郊のリゾート地として注目を集め、観光客で溢れかえっていた時期があった。一番賑わった頃には120軒もの海の家がひしめきあっていた三浦海岸で、初期に海の家を始めたのが根岸さんの祖父だった。その後、、昭和の終わり頃に根岸さんの父がレンタカー事業を始めた。

代々観光に携わってきた根岸さんにとって、今回のトゥクトゥク事業も三浦の観光に新たな価値を付与する手立てのひとつ。

「最近では外からやってきた人たちが町を盛り上げてくれていますが、地元に根ざしている私たちも頑張らなきゃと思っています。面白い場所を作っている人のところまで人を運ぶのが、私たちの仕事です」

行灯にはライトが点くようになっている

いざ、トゥクトゥク

三浦海岸の営業所では7人乗りを、三崎港の営業所(三崎港バス停前の山田屋酒店)では4人乗りを貸し出している。それぞれ一台ずつなので、予約を考えている方はまずは電話でお問い合わせしてみてください。

トゥクトゥクに乗るまでのステップを見てみよう


①誓約書と契約書を記入し、それから免許証をipadでスキャン

②根岸さんに乗り方を教わる。「ほとんどバイクと同じ運転の仕方ですよ」
③まずは根岸さんの運転で試乗。この時点で既に楽しい
④試乗が終わったら出発!

トゥクトゥクでGO!

根岸さんから教わった三浦のオススメルートをメモして、トゥクトゥク旅スタート!

公道を平然と走る、タイの三輪車

出発からたった1分で海岸線。潮風を浴びながら大はしゃぎすると、とても公道を走っている気分ではない。大げさに聞こえるかもしれないが、三浦の道路がテーマパークに見える。

【ゴンちゃんからも一言】

はしゃぎすぎるのはいいけど、安全運転で行くんだにゃ!

最初の停車場所は「南風COFFEE」。海の見える小さな喫茶店でロケーションもコーヒーも最高

ここでゆっくり過ごすのも素敵だが、今回はテイクアウトにして、さっそく次の目的地へ。

休日ともなると港へ向かう道が混むので、今回は根岸さんが教えてくれた三浦半島の東側(東京湾側)を迂回して港に向かう渋滞回避ルート。地元民が使う小道、裏道を駆使していると、目的地だけでは目に入らない生活に根付いた景色が見えてくる。

シャッターを切り続ける学生
宮川エリアに入ると風車が見える

次の目的地は宮川公園。空高くそびえる風車は、20数年前に建設されてから地元のシンボルマークになっている。

2020年の5月に再建設された宮川公園の風車

到着すると、公園の警備員のおじさんが興味津々で話しかけてきた。

「こんな玩具みたいな車で、すごいねぇ」
謙遜する義理もないけれど、なんとなく照れて「いやいや」と返す。
公園でアー写のような写真を撮って、次は港へと向かう。

宮川公園のアスレチックで記念撮影

乗り心地はというと、地面の凹凸に対して素直にレスポンスが返ってくる。言い換えれば、けっこう揺れる。座席のソファはクッションになっているから、お尻が痛くなることはない。同乗者に聞くと「東南アジアってこんな感じなんですかね」とか「ほとんどアトラクションですね」との感想。最初のテンションからはだいぶ落ち着いたものの、車内を吹き抜ける風は気持ちいい。

宮川大橋から見える絶景。晴れてよかった

松輪の高台で、畑と海と風車を一望

宮川エリアから内陸の道に進むと、三浦の東端を一望できる小道に入った。三浦の基幹産業であるキャベツや大根を育てる、広々した畑。風車、そして東京湾。こんな景色が当たり前のように広がっている三浦は特別な場所だな……としみじみ思う。

生活者にとってはいつもの景色も、旅行者にとっては特別だ

日も暮れて風も冷たくなり、旅の終わりを肌で感じる。ここまでくると、トゥクトゥクに乗っていることが平然と受け入れられてくるものだ。それでも景色には飽きなくて、みんなずっと外を眺めていた。思えばスマホをいじる時間も少なくなっていた。

「また来たいね〜」「今度は俺が運転するよ」

最後の目的地は、城ヶ島大橋。今年の5月から通行料が無料になったこともあって、ドライブで行きやすくなっているこの橋は、三崎港を一望できる。夕日を撮影したい人にはオススメのスポットだ。

一日の終わり。城ヶ島大橋から三崎の下町が一望できる

こうして束の間の小旅行は終わり。畑の横道を通ると漂う土の香りも、相模湾から吹いてくる潮風も、旅情をかきたてるピースのひとつになる。トゥクトゥクの楽しさは、キャッチーな乗り物で走っている特別感と、五感を使って土地を味わう体験にある。根岸さんの言う「移動もエンタメに」というコンセプトを、ぜひ一度乗って体感してみてほしい。

トゥクトゥクの雰囲気を味わえる動画(1分)はコチラ!

Infomation

店舗名:三浦レンタカー

所在地:【三浦海岸営業所】〒238-0101 神奈川県三浦市南下浦町上宮田1486-2

    【三崎営業所】〒238-0243 神奈川県三浦市三崎4丁目8-10

お問合せ:046-888-5003

営業時間:09:00~17:00

定休日:年中無休

駐車場:あり

料金表:【4人乗り】

1時間 3,800円

2時間 6,800円

3時間 9,800円

4時間 11,800円

5時間 13,800円

6時間 15,800円

【7人乗り】

1時間 6,800円

2時間 9,800円

3時間 12,800円

4時間 14,800円

5時間 16,800円

6時間 18,800円

※別途ガソリン代がかかります

お支払い方法:現金 クレジットカード

webサイト:https://mr-tuk.localinfo.jp/

福村 暁この記事を書いた人福村 暁
1995年生まれ、山梨県出身。通学路に猿か鹿の大群が出てくるような田舎で高校まで過ごす。進学を機に横浜に引っ越し、ITベンチャーや町のバーで働いているうちに大学を3留。大学に居残る理由を作るために学生団体を立ち上げ、ZINE『三浦半島ジャーナル』を発行してからは編集者として働く。好きな作家はカート・ヴォネガット。得意料理はお粥。

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