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旬です!三浦のみかん狩り2023。市場に出回らない希少な「三浦のみかん」は酸味と甘みが絶妙
10月中旬〜11月末までの短いひととき、三浦でみかん狩りを楽しめることをご存知ですか?三浦市でみかん狩りができる11の農園を一挙紹介します。
2023.10.15
2021.10.24
三崎のマグロはおいしい!
ほどよくのった脂が口の中でほどけていく…
その瞬間を思い出しただけで、何度でもしあわせになれるから、初めて三崎に訪れたなら、まずはあの感動を味わってほしい。
だけど、もし再び三崎に訪れるのなら、次に食べるべきは「ミサキプレッソ」の料理だと言い切れる。
この記事を担当する私たち夫婦は2020年末に味覚の激戦区 渋谷区代々木上原から三崎に移住してきた。そんな私たちの三崎移住の決め手は、このミサキプレッソの存在だったと言っても過言ではない。
新鮮な魚と野菜が手に入るこの町で、ちょっと変わったシェフが作るミサキプレッソの料理の話。担当は小野寺瑞歩です。
まずは、定番のアヒージョ…と思いきや、「緑って何ですか?」と店員さんに聞かずにはいられない一品。三浦三崎で採れた緑の濃いセロリをふんだんに使い、その旨味をオイルに凝縮させたスペシャルなアヒージョ。
セロリの爽やかな風味がオイルに広がり、アヒージョなのに重たくない。
殻ごと食べられる香ばしいエビに柔らかいアカイカ、オイルが染み込んでクタクタになったズッキーニをパンに乗せて一口でいただくのは、まさに至極のひととき。
季節によって、アヒージョの野菜や魚介が変わることも。
美しい。まるで南国に咲く花のようなセビーチェ。
写真を撮らずに「ごちそうさま」をするのが通常運転な私でも、さすがにこの一皿を出された時は、スマホを取り出さずにはいられなかった。
霜降りにしたびんちょうマグロを生姜とナンプラーで和えて、ブッシュドバジルを散らしたセビーチェは、見た目通りやっぱり口に入れても華やかで、白ワインが止まらない。
一見異色のように思える組み合わせだが、下味のついたびんちょうマグロと水々しくて甘いパパイヤの相性は抜群。
一度食べると虜になってしまう「海苔とシラスのパスタ」。
つい先日も隣の席に座っていたカップルが、
「何これ! 美味しい! 止まらない!」と言って興奮しているのを横目に、こちらも通算20皿目の海苔とシラスのパスタを平らげていたところだ。わかります、その気持ち。
太陽の日差しをたっぷり浴びて、旨味がぎゅうっと濃縮された海苔を溶かして作るこのパスタは、口に入れるとふわっと広がる海苔とニンニクの香りがたまらない。
食べた瞬間に一発K.O! というより、食べ進めるうちに深みにはまってしまって、気付いたらそこは沼地だったという。そんな魔力を持った一皿。
元々はイタリアンの巨匠、日高シェフのレシピをアレンジしたこちらのパスタは、お腹がペコペコなランチで食べてもよし、ワイン片手に食べてもよし。
「作っている人も楽しんでますから。」
取材中、何気なく出てきたシェフのこの一言に、
料理人としてのスタンスが詰まっているような気がしたーー
ミサキプレッソでシェフを務めるのは、いつもダンディでかっこいい寺尾 研さん。
都内で出張料理人としてパーティのケータリングなどを行っていたが、2020年の夏に三崎に移住してきた。
デザインや企画の仕事をしたのち、独立。食品メーカーの企画を長く担当したのち、山小屋、小料理屋、恵比寿や新宿のバーなどをはじめ、10年ほど前からギャラリーのイベントなどへの出張料理人をしている。
パーティへのケータリングでは、毎回「どんな人たちが集まり、何を好んで飲むのか」を聞いて、集まる人たちに合わせてメニューを組み立てていたという。
その経歴から、ただ自分の好きな料理だけを作るのではなく、自分の好きな料理の中から相手が好きそうなメニューを提供するスタイルが生まれた。ミサキプレッソでシェフをすることになった当初は500円均一で様々な料理を用意し、この店に来てくれるお客さんたちはどんな料理を好むのかをリサーチしたという。
「味覚って意外と保守的なものだ」と研さんは言う。
「全く知らないものには挑戦しづらいけど、ちょっと知っているのに意外なものってワクワクするじゃない? そういう自分の好奇心に素直な人がミサキプレッソには集まってくれるから、どれだけ予想と違うおいしさや楽しさを提供できるかが勝負。
新しいメニューを作るときは、自分自身が楽しんで料理をしているか、それがお皿の上で表現できているか、お客さんに提供したときにそれがちゃんと伝わるのかを常に考えていますね」
自分の想いを込めたり、工夫を凝らしたりもしつつ、受け取った側の視点にも立つ。そうやってお皿を介してコミュニケーションを図る。これこそが、ミサキプレッソの料理に心も胃袋も掴まれてしまう理由なのかもしれない。
この夏の新作メニューももちろんたくさん用意されているので、食べたいなら週末に三崎へぜひ。
野菜の仕入れはもっぱら「高梨農場 直売所」から行っている。高梨農場は三崎で多品種を扱う農家で、年間通して多品種の野菜を育てていることでも有名だ。
60種類、150品種の野菜を精魂込めて作っている農家はなかなかなく、都内のレストランからわざわざ買い付けに来るシェフもいるほど。そんな高梨農場直売所だからこそ、知らない野菜に出会えることもあるんだとか。
野菜には大きく「走り→盛り→名残」という3つの段階があるという。
旬になる前、実り始めの「走り」と、旬真っ只中の「盛り」、そして旬が終わりに差しかかる「名残」。食べ方によってはどのタイミングでも美味しくいただけるが、高梨農場 直売所では主に野菜の「盛り」を扱うことが多い。これは盛りの時期が異なる多品種を栽培しているからこそできることで、そうすることで常に一番美味しい状態の野菜が並ぶ。
つづいて、魚は主に佐島にある「丸吉商店」で仕入れる。
丸吉商店には、その日にとれた新鮮な魚介がずらりと並び、客層は近所に住むおばあちゃんから、お店を営んでいる料理人まで様々だ。
この日はフリットに使う太刀魚や、アヒージョに使うイカやエビを仕入れに行ったが、ふっくらしたトビウオに出会ったのでフリットのメニューをトビウオに変更。その日の状態を見て、最適な魚を目利きするのもさすがプロの仕事。
「研さんの料理は、この周りにある葉っぱもうめぇんだよな!」
これは、近所で料理人をしている常連客が食べながら放った一言だ。
「付け合わせ」と言われる周りの野菜たちは見栄えを整える役割で、おまけのようなもの。そんな風に思っていた概念が完全に覆されたのは、ミサキプレッソの料理を食べた時だった。
例えばこのモロッコ風春巻きの相方は、「紫キャベツのラペと大根のピクルス」。春巻きを一口かじると、パリパリの皮に包まれたクミンとパクチー、セロリなどのスパイシーな香りが鶏ひき肉と共にふわっと立ち上がる。
これがもう本当にたまらない美味しさで、これだけでも大満足な一皿だけど、付け合わせの「紫キャベツのラペと大根のピクルス」がいい仕事をしている。
見た目も可愛らしい紫キャベツのラペは、程よい酸味の中にキャベツそのものの甘味が残っていて、やさしい味わい。薄く切った大根のピクルスはさっぱりとしていて、どちらも油をまとった春巻きとの中和を担っている。
ジュワッと肉厚な春巻きとシャキシャキ食感の残るラペ&ピクルスはまさに名コンビ。口直しと思って食べていたのに、その美味しさにうっかり先に食べ終えちゃうことも。
「交互に食べて、楽しんでもらえるように。そしてお酒も進むように作っているんだ」
もちろん、付け合わせらしく見栄えにも一役買っている。ただし、いわゆる「映え」ではなく、その野菜の一番可愛くて美しい自然な姿を見せることが一番の目的。
採りたての野菜を洗い、まな板でサクッと切ったときに現れるその断面の鮮やかさや、自然でいた時の美しい姿をそのまま表現できるような盛り付けが考えられている。
「たとえば海外に行ったとき、観光でいろんな場所を見て回るのももちろん楽しいけどさ。ひとつ気持ちの良いお店を見つけて、そこに滞在して、ここはどんな街なんだろうと観察をするのも面白いよね」と穏やかなトーンで、研さんが話す。
海外旅行に行った際は、ご自身もそんな風に過ごすことが多いそう。実際、ミサキプレッソはちょうど商店街の真ん中の位置にある。外の席に座ると、向かいの駐車場に咲く季節の花がそよそよ揺れているのが見えたり、本と屯に入っていく人の姿が見えたり、いつもの野良猫がのそのそと散歩しているのを見かけたりもする。
三崎の空気を感じるには、ミサキプレッソは絶好の場所のひとつ。
ここで昼下がりからワインを飲んで、美味しい料理をつまんで他愛もない話をする。想像しただけで最高の休日だなぁ。
何より、季節によって変化し続けるメニューも楽しみにしてほしい。
あなたが訪れる頃、ミサキプレッソでどんなわくわくする一皿が待っているだろうか。
店舗名:ミサキプレッソ
所在地:神奈川県三浦市三崎3丁目4−10
お問い合わせ:046-882-1680
営業時間:土日祝 12:00-22:00頃
※現在はコロナウイルスの影響により営業日、時間ともに変動がありますので直接お問い合わせください。
駐車場:あり
お支払い方法:現金、PayPay、クレジットカード各種
席数:12席
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【みさきちゃんから一言】
実際に、東京時代のお客さんが研さんの料理を食べに、はるばる三崎を訪れるのを何回も見たわ!