2020.03.23

三浦の農家さん直伝!三浦野菜の旬とおいしい見分け方|どっひゃ〜と大きな三浦大根 編

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三浦の農家さん直伝!三浦野菜の旬とおいしい見分け方|どっひゃ〜と大きな三浦大根 編

三浦市は全国屈指の農業エリア。温暖な気候と海のミネラルを含んだ土で、三浦大根をはじめさまざまな野菜が作られています。この連載は、三浦市宮川町で「下里ファーム」を営む3代目、下里健城さんによる「今食べたい旬の三浦野菜」を紹介していただきます。食べごろの野菜の特徴と、オススメの食べ方から豆知識まで、三浦野菜を知って食べる美味しい連載!

重くて片手で持てないほどの大きさ!
青首大根と比べてもこの大きさ

三浦大根が、本来の「大根の味」?

三浦大根の特徴はなんといっても「大きい」こと。通常の青首大根の重さと比べて5倍くらい重く、先にいくほど太くなっているのが特徴だ。図体が大きいのに味が濃くて水々しい。下里さんも「これが大根の本来の味だと思うんです。青首大根に比べて味に深みがある」と話す。市場に出回っている青首大根は、人が改良を加えて運びやすさや育てやすさを考えて作られたものかもしれない。

下里さんは軽々持っていますが、そうとう重いです。

「三浦大根はクリスマスの時期、1週間程度しか出荷できません。その一週間、毎日三浦大根を収穫するのは大変な重労働です。うちのばあちゃんも腰曲げながらぼくなんかより早く大根引っこ抜いたりしてます。昔の人はすごいですよねえ。今でも現役でバリバリ働いていますし、身体に染み付いた農家としての技術がすごい。ぼくなんか三浦大根を収穫する地獄の一週間が終わったら、当分三浦大根を思い出したくありません」

大根本来の味がする三浦大根のことを、昔の人は「白大根」と呼んでいたそうだ。下里家では大根そのものの味が楽しめるように、おでんや煮物として食べることが多い。
「染み方が違うし崩れにくい。大根は煮て美味いものだと教育されてきた。高級おでん屋でもよく三浦大根が使われるんですよ。それは大根の芯を使うため、通常の青首大根だと芯に到達するまで剥いていったら小さいものしかとれないから。図体の大きい三浦大根だからこそ、剥いて芯が出てきても、まだ大きい」

採れたての三浦大根がシャワーを浴びてきれいになっていく

しっぽは切らないで! 鮮度を保つ保存方法と選び方

大きな大根を冷蔵庫にしまうのは一苦労。大根の保存はしっぽを切らずに日の当たらないところに置いておくのがいいそう。切断面があることで確実に水分が飛んでいくので、葉っぱ側をカットしたら水分が飛ばないようにラップをしたり工夫すれば鮮度が長持ちするんだとか。大根を買うときも、この「水分が飛んでいないか」をポイントに置いて選ぶとわかりやすい。葉っぱもしっかりついていて、しっぽも切られていない、「今まさに抜いてきました」という大根が新鮮な証拠だ。

【グルメ兄弟から一言】

厳密にいえば、畑に大根が埋まっている姿勢を保つのが理想なんだけど、大根を立てて保存するのは難しいよなあ。

桜の季節よりも短い三浦大根。しかし、その圧倒的な大きさと美味しさ、水々しさを味わうために毎年三浦の農家さんたちは奮闘しています。今年の年末年始、忘れずに買っておきたいものですね。

Information

会社名:下里ファーム

所在地:神奈川県三浦市宮川町12-18

お問合せ046-881-4485

メール:info@shimozatofarm.jp

facebook:下里ファーム

ミネ シンゴこの記事を書いた人ミネ シンゴ
1984年生まれ、横浜市出身。美容師4年、美容雑誌編集者2年、リクルートにて企画営業を3年半経験し2015年に夫婦出版社「アタシ社」を設立。2017年より8年住んだ逗子から三崎に拠点を移し、三崎銀座通り商店街に「本と屯」をオープン。2020年2月には本と屯の2階に「花暮美容室」を開業。下町でほぼ毎日飲んでいる、人たらしな編集者。

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